今、外国からの批判にさらされてる成田悠輔たん、本格的な趣味者かどうかはわからないが、既存左翼が考えもしないタイプの左翼である可能性はあるね。
たとえばこの本。


彼はあくまで思いつきだと断りながらも、オーウェルの「1984」的な世界が22世紀になるとできてるだろうという。しかし彼の描く管理社会は、オーウェルの考えたのと全く違う管理社会だ。

コンピューターにつながれたデバイスは、あらゆるところから情報を収集する。町中監視カメラが張り巡らされているのはもちろん、自室内も監視カメラがある。で、アダルトビデオでどの作品のどのシーンで抜いているとかもすべて記録されるw。

反面、一人暮らしの老人が急に心筋梗塞になって倒れて電話に手を伸ばすことができなくても、人が心筋梗塞らしき発作で倒れたのを見ているAIが即座に救急車の派遣を要請している。そんな監視社会だ。

で、こういう監視社会では、誰が何をしていのか、何に興味があるのか、どんな考えを持っているのかなどを見て、AIがそれを政治に反映させようとする・・・選挙に行かない人の思想信条も、金持ちの表いい顔で裏が残虐なのも、貧困母子家庭で苦しむシングルマザーの苦しみも、アダルトビデオの女優が誰が好きかと言ったレベルと同様にすべて監視・記録・収集・分析される。

AIはそうして全国民のデータを収集し分析することで、政策はこれが良いよねと答えを出す。たとえば、貧困に苦しむシングルマザーに自分が銀座で豪遊する資金を作るため低賃金でこき使っていたら、銀座豪遊税を課して、シングルマザー援助の財源にするとかだ。

選挙に行かない、意見表明もしない人の意思までAIが監視・把握し、政策に反映させるAIが政治を動かす社会・・・そんな時代になると選挙はおろか政治家まで不要になる。

これって、共産主義の発展の最高形態じゃね?

ということで、世界的に批判されてる成田んの本読んでみよう。趣味者でなくても政治に関心のある人が読むと面白いよ。