安倍政権の特徴は、野党への転落を経験した自民党を、従来の「キャッチオール型の政党」から「普通の政党」へと変貌(へんぼう)させたことにある。それが典型的に現れたのが、民主党政権を「悪夢」と呼び、「左派」という敵を設定して攻撃してきた手法である。
中略
もちろん、安全保障や歴史問題に関心を持つ割合は若年層ほど少なく、「左派バッシング」が国民の多くの関心を惹きつけたわけではない。しかし、「反安倍」の人びとが「左派バッシング」の挑発に乗った結果、かえって不合理な勢力であるという印象を与え、野党も自らの支持層が実は中道に広がりを持っていることを見誤ったため、支持が失われるという結果を招いた。

対抗勢力を左派としてマージナライズするという安倍政権の戦略は成功を収めた。野党は、小泉政権における「抵抗勢力」のように、極端な勢力として一括りにされることに甘んじたのであ
。 

きわめて正確な分析だと思う。
だってぼくちんですら、共産党が最もマトモな野党に見えるほどなんだもんね。