1)著者は元全国紙記者で京都に在勤経験があり、当時の取材を元に描いたいわゆる「黒幕シリーズ」である。
2)興味深いのは、わざわざ1章を「釜座幕府=日共京都府委員会」にさいている点である(京都府庁は釜座=かまんざ=通にあり、この正面にこれを監視するかのように日共京都府委員会ビルがあることからこの名が付いた(^^)。
3)即ち7期28年続いた蜷川府政下で築かれた日共京都府委員会の情報網は、(革新府政落城40年以上を経た今日尚)脈々と受継がれている。役所・金融機関・商工団体等府民生活各分野に深く食込んで、卓抜した情報収集力は健在である。その実力は他野党を寄付けず、「京都で自民に対抗できるのは共産しかない」と、いまだ言はしめる。
4)そしてこうした日共の収集した闇情報を流すのが、京都市職労発行の月刊「ネットワーク京都」であり、労組発行の一般向け月刊誌としては異例の30年以上の歴史を誇る(つまりそれだけ購読府民が大勢いると言ふこと)。