だいぶ昔の記事だが、いやはや驚いた。
花田氏は、Aさんという「日本共産党の研究」取材班のメンバーは同書完成後4年ほど一緒に仕事をしていそうだが、突如姿をくらまして二年ほどしてから手紙が来たと言う。
〈実は、お手紙差し上げたのは、花田さんにだけは、ひと言、お詫びが言いたかった。事実を事実として知っておいていただきたかったからなのです――〉
その後が驚くべきFさんの告白だった。
〈実はわたしは日本共産党のスパイとして立花さんの取材班に送り込まれた人間だったのです。
立花さんをはじめ、皆さん、いい方ばかりで、一緒に仕事をするにつれ、心苦しい気持ちが募るばかりでした。悩みもしました。辛い、悲しい日々でした――〉
辛さの余り、酒に溺れた日々のこと、荒んだ生活、それらがまるでFさんの取材原稿のようにきちんと書かれていた。
〈お世話になった花田さんにだけは、このことを知っておいていただきたかった。書き終わった今、何年ぶりかで、ほんとうに安らかな気持ちでおります〉
Aさんという方、おそらく離党したのだと思うが、スバイにはなり切れないタイプの方だったんでしょうねぇ。それにしても、当時の日本共産党の力を思い知るエピソードである。
Aさんという方、おそらく離党したのだと思うが、スバイにはなり切れないタイプの方だったんでしょうねぇ。それにしても、当時の日本共産党の力を思い知るエピソードである。