■小池晃・共産党書記局長(発言録)

 史上空前の利益を上げている大企業への減税をやめれば、社会保障の財源ができる。大企業には十分体力はある。
 トヨタ自動車の3月期決算を見てみたら、子会社も含めて連結内部留保は約20兆円。毎日1千万円ずつ使っていくとする。想像できませんが、使い切るのに5480年かかる。縄文時代ぐらいから使い始めて、ようやく最近使い終わる。
 このお金を生かしたら、何ができるか。内部留保を賃上げに回す。正社員の雇用を増やす。そうすれば、トヨタの車はもっと売れるようになる。トヨタ自動車の未来を考えて、私は言っている。法人税の減税をやめて社会保障の財源に回せば、将来不安が取り除かれる。そういう人がトヨタの車を買うかもしれない。こういうのを、経済の好循環と言う。
 安倍さんの経済政策は破綻(はたん)が続いています。3本の矢、新3本の矢、合計6本も放って一つもまともに当たっていない。(川崎市内の演説会で)

大企業減税はやめても良いが、まだやってるよインチキ内部留保w。ま、それはともかく
たぶん、小池の頭の中にあるのは
藁のハンドル (中公文庫―BIBLIO20世紀)
ヘンリー・フォード
中央公論新社
2002-03-01

あたりで、フォードが労働者の賃金を大幅に引き上げて労働者がクルマを買えるようになったと言うのを念頭に置いているのだろう。だがね、時代が違いますよ。

フォードがやったのは大量生産システムで、手作り自動車よりもはるかに安く大量に作れるようになったわけ。それまで金持ちしか変えなかった自動車を庶民でも変えるようにした功績は、世界を変えた革命だと言っていい。

でもね、今はどうです?自動車業界でトヨタは利益率でスバルの後塵を拝している。生産システムも今やトヨタよりもマツダの方がすごそうだ。そして何よりも今、自動車は多くの人が持っていて、若いのは維持費や駐車場代を払うのが嫌で、持ちたくないと言うようになった。

クルマを持ちたくなくなるのは給料が下がってるせいだというのは、たぶん正しい。しかし上がったら買うかと言うと、これも疑問だ。今やクルマもカーシェアの時代。もう所有自体に意味がなくなる時代がやってきてる。いよゆるシェアリングエコノミーですね。



こんな一種の共産主義的ともいえる経済のスタイルが出現しつつあるのに、いまだにこんなその場限りの思いつきみたいなこと言ってちゃ商業高校の生徒にも馬鹿にさけます。
そうそう、これも再掲しておきますか。トヨタに内部留保を活用せよと言っておいて、民医連の介護施設では全く逆のこと言ってるのをwww