しんぶん赤旗
アジア政党国際会議で、日本共産党が中国共産党に売られたケンカを買った!

総会初日の2日、宣言起草委員会に参加しているある代表団から日本共産党代表団に提供された宣言案には、日本共産党が提案した「核兵器禁止条約の国際交渉の開始」という内容が明記されていました。

 ところがその後、総会参加者に配布された宣言起草委員会の草案は、核兵器禁止条約も国連事務総長の提案にもまったく触れていないものでした。さらに、領土に関する紛争問題を国際法にしたがって解決するという当然の内容も含まれていませんでした。宣言起草委員会に参加しているあるメンバーから、「中国共産党代表団が、日本共産党の提案を採用することに否定的な態度をとっている」ということが伝えられました。また紛争問題を国際法を基礎として解決することを宣言に書き込むことに、中国共産党代表団が強く反対しているということも伝えられました。 


 なので、過去その件じゃ話し合って合意したじゃんと話をしに行ったら

 こうした経過から、日本共産党代表団は中国共産党代表団との話し合いを重視し、“国際会議の場で核兵器廃絶などの課題について協力する”という両党首脳間の合意(2008年5月7日、東京での志位委員長と胡錦濤(こきんとう)総書記〈当時〉の会談)にもとづいて、日本共産党の緒方靖夫副委員長(副団長)が中国共産党代表団長の李軍中央対外連絡部部長助理に会い、協力を要請しました。

 李氏は、「宣言は簡潔にしたい。元のままがいい」と日本共産党の修正案を拒否。緒方氏が、「過去2回の(ICAPP)総会で中国も賛成し、全会一致で賛成しているものだ。何の問題があるのか」とただしたのに対し、李氏は「過去のことは知らない。こういう文章(日本共産党の修正案)を入れることは、侵略国の日本がまるで被害国のように宣伝されてしまう」とのべました。緒方氏が「この修正案には日本の被爆の話も被害の話も一切ないではないか。人類的な大きな国際問題として提起している」とのべると、李氏はそれに答えず、「この問題については議論したくない。われわれは修正案には反対だ。提案は拒否する」とのべました。

 その後、日本共産党代表団として両党の話し合いの内容を検討し、問題の重大性を考え、中国共産党に再度の話し合いを提起することにしました。李氏は再度の話し合いに難色を示しましたが、2度目の話し合いが行われました。緒方氏は「志位委員長に報告した。われわれは、この問題は両党関係にとっても重大な問題だと考えている」とのべ、あらためて「国際会議で協力する」という両党間の合意を強調し、「なぜ提案を拒否するのか」とただしました。

 李氏は、「日本が被害者のように宣伝されてしまう」という発言は撤回したものの、「具体的なものにすると各党間の立場の違いが表面化するので、一般的なものがいい」と繰り返しました。緒方氏は「中国は核兵器禁止条約を主張してきたのに、なぜか」とただしましたが、李氏はそれには答えず、「あなたは覇権主義だ。自分たちの意見を押し付けている」と非難しました。緒方氏は、「それは当たらない。議論しているのだ。これが押しつけなら、議論はできないではないか」と批判しました。

ミヤケン時代に戻ったかのような、中国共産党相手に一歩も引かない姿勢でガンガンやりあってきたようだ。不破のために中国共産党に遠慮していたら、国内では中国の走狗として扱われて嫌になっていたのだろう。この部分のみ会議の宣言を「部分的保留」として日本共産党は宣言を採択した。

不破の影響力が低下した頃合いを見計らって、本来の自主独立の共産党に戻って来つつあると見た。もっとも、昔はとてつもなく情報力を持っていて国際共産主義勢力の一角として中ソも舐めてかかったらケガをする存在だった時代に戻れるかは予断を許さない。当時ほど、今の党は組織的に盤石ではない。