数日前からASA-YASUたんが「採り上げろ」とうるさいwので買った。
表紙は蟹工船風 なのだが、メインは創価学会で共産党は付け足しみたいなもの。もともと週刊ダイヤモンドは以前創価学会の特集を組んでその詳細さに多くの人が驚いたことがあって、あの号を永久保存している趣味者も多かろう。(実際、雑誌発行後大変だったらしいw)

で、今回はタイムリーな企画だけど、共産党に関しては甘さが目立つ。挙げていくと

・共産党は地方に強いとして地方議員数を挙げるが、現在2800人第三党だというのだけど、最盛期は4000人以上いて人数は今も減少傾向だ。もちろん減った背景には市町村合併もあるが、市町村合併が落ち着いてからも減り続けている。そうなる理由は党勢衰退だけでなく、立候補者不足という事情もある。立候補すれば議席は獲得できるが、共産党議員がブラック仕事だと党内でも認識されているので成り手がいないのだw

・公表党員数が、以前たくさんいた「実体のない党員」を整理した後の30.5万人と、その前の公称40万人とを比較対照するのは少々問題がある。要解説

・赤旗部数の内訳は数字的に正しいが読者層は完全に見誤っている。日曜版読者はそもそも党員の新聞ではなく、支持者獲得のための新聞である。しかし今党員が買っている分は部数維持のために買っていたり、貧乏で日刊紙を取らない党員が買っている。

・日刊紙はほとんどが党員読者だというのも間違い。党員が多いのは間違いないが一割くらいは公務員が付合いで無理やり買わされているし、支持者や情報収集用に他政党の議員といった非党員の純粋読者も一割から二割くらいはいるはず。むしろここで問題にすべきは買う義務のある日刊紙を買わない党員の多さだ。 

・共産党94年の歴史を古今東西のスターで振り返る記事は、人物のセレクションが歴史を知る人の選び方ではない。堺利彦や福本和夫、佐野学、鍋山貞親がなくて野呂榮太郎と小林多喜二と田中清玄が出てくるってのはどうかと・・・ それと離脱した人物として志賀義雄はいいとして徳田球一は違うし、野坂参三は除名された。この書き方では誤解される。

・共産党の組織図に都道府県委員会も地区委員会も支部もない。公式見解では日本共産党は「支部が主役」 なんですけど・・・・それと院政を敷く不破タンについても書かないとダメよね。

結論
週刊ダイヤモンドはタブーを恐れず果敢に聖域に切り込む雑誌なのだが、今回は欲張りすぎて創価学会特集だけで力尽きたのではないか?共産党を単独で扱う特集をやるなら、たぶんよい特集になったと思う。