しんぶん赤旗

安倍首相は12日、インドのモディ首相との日印首脳会談後に記者会見し、日本からインドへの原発輸出を可能にする原子力協定締結について「原則合意」に達したと発表しました。「唯一の被爆国」日本から核不拡散条約(NPT)未加盟の核保有国であるインドへの原発輸出に一歩踏み出すことになります。

 SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)によれば、インドは2015年1月現在で90〜110発の核兵器を持つ核保有国。外国からの核物質・技術が核兵器開発に転用・利用される危険が懸念されています。日本からの原発輸出も結果的にインドの核兵器開発に手を貸すことにつながります。核廃絶の先頭に立つべき日本として絶対に踏み込んではならない道です。

 安倍首相は首脳会談で、モディ首相に対し、インドが再び核実験を行った場合、原子力協定に基づく協力を停止する方針を伝えたとされ、これによって原子力協定締結を正当化する姿勢を示しました。

 しかし、核実験をしなければ核兵器開発が許されるというものでは決してありません。さらに、両首脳は記者会見で、この条件については一言もふれず、「原則合意」と述べた安倍首相に対し、モディ首相は「覚書」(メモランダム)に署名したとの表現にとどまりました。

 
インドの核兵器開発能力がどの程度あるのかよくは知らないが、既に核兵器保有国だしIT系の人材は豊富なので実験しなくても核兵器開発は継続可能かも知れない。その上日本としても印パ間の緊張関係は招きたくない。よってこのような核実験による協力停止をカードにしたわけだが、これって事実上安倍自民党の反核政策の成功なわけだ。

日本共産党は安倍自民党が反核をリードするのが認めたくないので、こうして苦しい批判をしているわけだが、はっきり言ってみじめにも程がある。どうしてインドの核開発に安倍外交が歯止めをかけたことを認められないのか?

たぶんSEALDs含む総がかり委員会の「安倍やめろ」が言えなくなるからでしょうね。とってもわかりやすいご都合主義で、楽しめました。