しんぶん赤旗
福島県議選の記事なのだが
共産党が岩手県議選、宮城県議選で躍進するなか、自民党は戦争法や原発再稼働、暮らし破壊の安倍暴走政治への批判を恐れ、国政問題は争点ではないと強弁し、組織締めつけを強化。日本共産党と、33候補を擁立し単独過半数を狙う自民党との「自共対決」が鮮明になりました。公明党は党幹部・国会議員を先頭に反共デマ宣伝に狂奔しました。
福島県は全部で19選挙区あるのに、無投票当選が8選挙区もあるという異常事態のなか、11選挙区でたたかわれた。うち共産党が候補者を立てたのは5選挙区のみで6選挙区は候補者すらいなかった。
しかも当選した選挙区を見ても 定数8以上のところばかりで、当選者数と得票総数を見れば明らかに自民党の圧勝。当選者総数が減らなかったことだけが救いなのだが、全然負けたような感じがしない紙面ですねw
なので赤旗だけを見ていると、いかに世の中が見えなくなるのかを示す典型的な例なのですが、その意味で最近の本でとってもよいのがこれ
福島県議選の記事なのだが
共産党が岩手県議選、宮城県議選で躍進するなか、自民党は戦争法や原発再稼働、暮らし破壊の安倍暴走政治への批判を恐れ、国政問題は争点ではないと強弁し、組織締めつけを強化。日本共産党と、33候補を擁立し単独過半数を狙う自民党との「自共対決」が鮮明になりました。公明党は党幹部・国会議員を先頭に反共デマ宣伝に狂奔しました。
福島県は全部で19選挙区あるのに、無投票当選が8選挙区もあるという異常事態のなか、11選挙区でたたかわれた。うち共産党が候補者を立てたのは5選挙区のみで6選挙区は候補者すらいなかった。
しかも当選した選挙区を見ても 定数8以上のところばかりで、当選者数と得票総数を見れば明らかに自民党の圧勝。当選者総数が減らなかったことだけが救いなのだが、全然負けたような感じがしない紙面ですねw
なので赤旗だけを見ていると、いかに世の中が見えなくなるのかを示す典型的な例なのですが、その意味で最近の本でとってもよいのがこれ
東京オリンピックの喧騒の中で、「日本のアニメやマンガは世界一」と喧伝される標語化した「クールジャパン」に潜む、半ば無意識下に既成事実化される表現規制(都条例や児童ポルノ法をめぐる表現の自由問題)、オリンピック開催による環境浄化の本質を長年の取材から、戦後日本の社会・権力の闇に照射し、鋭く抉り出す渾身の長編ノンフィクション。
昼間たかしタン、 これでルポライターとして「21世紀の竹中労」と呼ばれてもおかしくない域に達したと言っていいんじゃないだろうか?
いわゆる自己主張は希薄というか、ほとんどないに等しい、乾いた文体。佐野眞一のようにジメジメしっとりした文体ではない。(ジメジメしっとりが悪いと言っているわけではない、念のため)
取材先で、人に会ったり見てきた記録を編集し、現場の人間の視点の集合体として、全体像を俯瞰させようとする・・・昼間氏はこれを「野良犬」の視点というのだろうが、野良犬の視点もここまで編んだら神の視線に通じる。
あるマンガの表現規制一つを挙げよう。表現の自由を訴える派と、その反対派がいるわけだが、表現の自由を訴える側に、俎上にあがっているマンガに対し心底怒っていることがある。本当に世に問うべきことのためにこれを描いたなら全力で守ってやる。しかしこのマンガの作者は、そこまで考えて書いているのではないのではないか・・・
そんな表現の自由を守る立場の苦衷が描かれているから、読者は不用意に理屈こねて賛成、反対を言い出しにくくなる。理屈をこねるだけでは軽薄な道徳観をさらしているだけに過ぎない・・・と書いてあるわけではないが、読者は否応なしに自分の道徳観の底の深さを問われていることに気がつくはずだ。
ネットで瞬間湯沸かし器になって騒ぐのが好きな人には向かない本だ。この本を読んでよかったと思う人は、「戦争反対」とか非の付け所がないようなテンプレートが踊る世界にうさんくささを覚える、謙虚な人たちだろう。
いわゆる自己主張は希薄というか、ほとんどないに等しい、乾いた文体。佐野眞一のようにジメジメしっとりした文体ではない。(ジメジメしっとりが悪いと言っているわけではない、念のため)
取材先で、人に会ったり見てきた記録を編集し、現場の人間の視点の集合体として、全体像を俯瞰させようとする・・・昼間氏はこれを「野良犬」の視点というのだろうが、野良犬の視点もここまで編んだら神の視線に通じる。
あるマンガの表現規制一つを挙げよう。表現の自由を訴える派と、その反対派がいるわけだが、表現の自由を訴える側に、俎上にあがっているマンガに対し心底怒っていることがある。本当に世に問うべきことのためにこれを描いたなら全力で守ってやる。しかしこのマンガの作者は、そこまで考えて書いているのではないのではないか・・・
そんな表現の自由を守る立場の苦衷が描かれているから、読者は不用意に理屈こねて賛成、反対を言い出しにくくなる。理屈をこねるだけでは軽薄な道徳観をさらしているだけに過ぎない・・・と書いてあるわけではないが、読者は否応なしに自分の道徳観の底の深さを問われていることに気がつくはずだ。
ネットで瞬間湯沸かし器になって騒ぐのが好きな人には向かない本だ。この本を読んでよかったと思う人は、「戦争反対」とか非の付け所がないようなテンプレートが踊る世界にうさんくささを覚える、謙虚な人たちだろう。