SEALDsの正体に関するネタがよく読まれているようなので、ちょっと調べてみたのだが、いやはや、こんなことをしていたとは知らなかったよ。

長春だよりというブログで東北師範大学で研究をされている大田英昭氏がSEALDsについて触れているのだが、奥田愛基たんへの呼びかけとして書かれている。関連するエントリーは同プログ6月21日からだ。

SEALDs(シールズ)は大学生を中心とする運動であるにもかかわらず、奇妙なことに、私の批判に対して応答・反批判・罵倒してきたSEALDsの支持者たちは、ほとんどが大学生とは思われない年齢の人ばかりだったので、驚いていました。 

中略

6月18日、韓国人研究者の鄭玹汀さん(在日コリアンではありません)はご自身のfacebook上に、SEALDsに対する批評文を載せました。その内容は、日本の戦争責任問題や歴史認識問題についてSEALDsの声明文の姿勢を問い、そこに垣間見られる若い世代のナショナリズムについて警鐘を鳴らしたものです。それは日本の社会運動に対し、外国人の視点からその問題点を客観的に指摘した、きわめて妥当な内容の批評です。しかし、鄭さんがこの批評文をfacebook上に載せた直後から、野間易通氏ら多数のSEALDs支持者による一方的で猛烈なバッシングがツイッター等を通じて始まりました。それは鄭さんの文章に対する単なる批判ではなく、誹謗中傷・罵倒の限りをきわめ、彼女の全人格を根本的に否定するものでした。果ては脅迫行為にまで至り、日本に住む外国人としての静謐な生活が実際に脅かされています(リンクがあったが消されているらしい・busayo注 )。深刻な人権侵害といえるでしょう。
 
中略
奥田さん。あなたは、執拗に続いている鄭さんに対するこの深刻な人権侵害を、当然知っているでしょう。あなたを含むSEALDsの中心メンバーが、こうしたやり方はおかしいとはっきり表明しさえすれば、この異常事態はすぐに止むはずです。ところが、あなたがたは今に至るまで、人権侵害を防ぐための行動を何一つ起こそうとしていない。なぜですか?まさか、SEALDsを批判した者・運動の邪魔をする者は、外国人であれ、徹底的に打撃を与えて当然だ、という発想をもっているわけではないでしょう? 

日本に暮らす外国人の人権を、本来その擁護者であるはずの社会運動の人びとが、理不尽にも踏みにじるという事態は、いまだかつて目にしたことがありません。しかもそれを、運動の中心にいる関係者たちが容認するならば、日本の社会運動史上まず類例をみない醜悪な不祥事となるでしょう。

たとえいかに「正当」な政治的な目的があったとしても、運動遂行の手段として、一人の善良な外国人の人権を踏みにじることが許されてはなりません。それを黙認するような運動は、決してまっとうな運動とはいえないのです。

奥田さん、そしてSEALDsメンバーのみなさん!野間氏らSEALDsの一部支持者たちによって今も執拗に続けられている人権侵害を一刻も早く止めるため、早急に行動することを私は要請します。 

当blog界隈では昔から社会運動をやってたり観察していたりする古狸が多いので、SEALDsのうさんくささは以前から感じてきた。

SASPLからSEALDsにいたるこの組織、従来の左翼運動の文脈からできたような組織ではないのはわかっているのだが、それにしては民青臭や共産党臭がする。かと思えば野間のような共産党とは別の異臭を放つ者も混じっている。裏で民青や共産党が糸を引いてはいる(援助を与えてはいる)が、主導権を取っているわけでもなさそうだ。

そんなわけで組織の断片は見えるものの全貌は今ひとつよくわからないのだが、この方の文章を読んではっきりわかったことがある。

韓国人研究者の鄭玹汀氏に対する人権侵害のやり口は、ほぼ同じ目に遭ったことがある経験者として言うと、一世代上の民青・共産党のやり口そのものだ。だからと言って、SEALDsは共産党が主導しているのかと言うと、そうとも言い切れないから話はややこしい。

というのは、この界隈には、民青でも共産党にも所属してないしが、本物の民青や共産党員よりも民青らしい・共産党らしい・しかし自称無党派で党の言うことは聞かないという人たちの一群もいたりするのだ。だからいかにも共産ぽいと言っても、そして共産党系であるとは断定できても、現状=民青・共産党の断定はできかねる。

大田氏は、これからもSEALDs関係者とやりとりを続けられるだろう。そのやりとりを見ていると見えてくるものも出てくると思われる。