↓の参考文献

ということで挙げときます。


エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ
クチコミを見る

世界を不幸にしたグローバリズムの正体
クチコミを見る

追記　一時しのぎ氏より提案のあった追加文献

大英帝国衰亡史
クチコミを見る

追記
奴隷の国家
クチコミを見る

Comments

[1. todo]

「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」はかなり以前に読みました。書かれたのは2002年。スティグリッツは世銀よりの人で、IMFを徹底批判しています。
　ただ、2002年以後の経緯は（通貨危機の克服など）どうもIMFの処方箋の方が正しかった、と言えるように思います。
　ただ彼の業績である「情報の非対称性」は、経済用語、社会用語として定着しており、古典経済額（新古典派）が前提とする、完全情報の基づく合理的期待形成といった自由放任に対して、税府が市場に対して行う適切な規制の有効性の根拠となっているようです。

[2. todo]

余談ですが、クルーグマンです。

http://cruel.org/krugman/babysitj.html

[3. 一時しのぎ@諸先輩方]

諸先輩方各位

TPP問題に関する古是三春さんからのコメントのトピが、大層盛り上がっておりますが、こちらで紹介された二冊以外から、一部を引用のうえ紹介いたします。特に「大きな政府批判」とか「貧乏人のルサンチマン批判&富裕層優遇当然視」という連中に対して申し上げたい該当部分の原文に二重括弧（『』）を加えておきます。本来なら、私の意見の代わりとして、要約を投稿すればいいのですが、下手な要約は誤解を生ずる可能性があるため、原文をそのまま引用いたします。

busayo_dic管理人様

もともとのブログの趣旨とは異なる投稿なのですが、古是さんのコメントに関連する内容としてご了解いただければ幸いです。また、必要次第ですが、以下の引用文関連投稿を一旦削除の上、新トピとするなど編集していただければ、それはそれです。もしよければですが、引用元書籍のアマゾンアフィリエイトを貼り付けるなど、ご利用いただいても結構です。

●引用元
中西輝政『大英帝国衰亡史』PHP研究所1997年
第五章　「自由貿易」の呪縛　P140-142

[4. 一時しのぎ]

●引用元
中西輝政『大英帝国衰亡史』PHP研究所1997年
第五章　「自由貿易」の呪縛　P140-142

　たしかにイギリスの自由貿易は19世紀末から20世紀初頭にかけての大論争にもかかわらず、結局1930年代に至るまで維持されたことは事実であった。しかしここには「自由貿易を維持するにはブロックが必要」という、自由貿易に関わる普遍的アイロニーが受け入れられねばならなかった。

　世紀末に至ってイギリスがそれまでのためらいを振り捨てて、猛然と「帝国の拡大」へと走ったのは、一方でグローバルな自由貿易を維持するほかない現実のなかで、競争力の低下した自国産業の「再生」のためには、「開かれたブロック」としての英帝国圏を広げてゆくことが不可避であったからである。
しかしそれは、けっして「チェンバレン構想」や、後のオタワ協定のような「閉じられた空間」への明確な選択ではなかった。おそらく、そのようなことは大英帝国の、全体としての国益の構造からいって、大恐慌などよほどの危機でないかぎり元来不可能な選択であったのかもしれない。
しかし蓋然性からいえば、1880年代のこの時期、あるいは1903年から6年にかけての「チェンバレン構想」の浮上した時期、イギリスが自由貿易から離脱する具体的可能性はかなり高かったことは事実である。
（続く）

[5. 一時しのぎ]

●引用元
中西輝政『大英帝国衰亡史』PHP研究所1997年
第五章　「自由貿易」の呪縛　P140-142

（承前）
　それをかろうじて押しとどめたのは、イギリス政界に対する金融センター「シティ」の影響力と、新しく登場したイギリス型社会主義の理念と結びついた労働組合運動であった。前者は開放体制に対する死活的利益を有していた、ロンドン金融界の、もっぱら経済利益の立場から、そして後者は、「ブルジョアのご都合主義で、安いパンを奪われるな」、という声に見られるように、労働者大衆の階級的な不信感と怨念のなせるわざであった
（そのことは、保護主義の是非を有力な争点として戦われた1906年の総選挙で、この労働者階級のスローガンが保護主義を推進しようとしたチェンバレンら保守党政権を大敗させる決定的な役割を果たしたことでわかる）。
そしてその背景には「雇用よりも安いパンを」というイギリス特有の大衆意識が存在し、その背後には「社会保障」制度の整備へ向かう大きな流れがあった。

　『大きな視野から見て、政府の肥大化を意味する、社会保障制度の充実が自由貿易体制を守った、というこの"歴史のアイロニー"に、今人びとはもっと注目する必要があろう。いわゆる"福祉切り捨て"の「市場主義」が行きつけば、自由貿易体制はおそらくひとたまりもなく崩壊するだろう。雇用の保証をせずに、開放体制をつづけることはどんな国でも難しい。少なくとも、もし今世紀前半のような貧弱な社会保障制度が持続していたら、1950年代以降の自由貿易体制は存続しえなかったであろう。この点で、けっして逆説的ではなく、「大きな政府」こそ、「自由貿易」の不可欠の支えなのではないか、と思われるのである。』
（引用終）

[6. 政治将校＠一時しのぎ様]

中西教授の論、中国関係のものはよく見ていたのですが、これは初めてです。

社会保障制度と自由貿易の関係を論じている点は、注目に値しますね。すごく正論に思えますよ。

[7. 一時しのぎ@政治将校様]

>6. 政治将校様

早々にご覧いただき、ありがとうございました。中西氏の思想信条はどうであれ、件の本は第51回毎日出版文化賞受賞、第6回山本七平賞受賞だそうですので、広範な支持あるいは人気を得たものと思います。

この本を取り上げた理由ですが、かの古是三春氏ご投稿のタイトルが「ＴＰＰは日米同盟の基盤を崩壊させる」でしたので、そこから次の通り考えました。まず100年ほど時代を遡って、大英帝国をアメリカになぞらえ、日英同盟を想起する。また、日英同盟からワシントン会議体制へと多国間の枠組みへの展開と、今回のTPPをなぞらえてみました。

最初は、二国間から多国間への枠組み変更が、実は終わりの始まりであったという前例ではないかと考え、件の本を紐解いてみたのですが、そうした記述は見当たらず、その代わり件の一節、すなわち「大きな政府が自由貿易の支える」との要旨を見つけた次第です。また、中西氏に限らず、現在のアメリカをかつての大英帝国になぞらえて考える方は他にもおられるとは思います。

ついでといっては何ですけれども、"第五章「自由貿易」の呪縛"の締めくくりにあたる部分まで、続いて引用を投稿いたします。この締めくくりの部分は、まさに今のアメリカを見るようです。皆様におかれましても、先の引用文とあわせてご覧いただければ幸いです。

[8. 一時しのぎ]

●引用元
中西輝政『大英帝国衰亡史』PHP研究所1997年
第五章　「自由貿易」の呪縛　P142-145

　いずれにせよ、陰りの見えた経済大国が「自由貿易」を維持しつつ、「大競争」の時代を生きぬくには、結局いつの時代も、「開かれたブロック」づくりしか選択は残されていないのかもしれない。しかしこの選択、つまり、自由貿易の看板はおろさず、しかし、経済のみならず政治・軍事を含めた総合的な手段により、自らの「比較優位」を、確保しようとするこの選択は、他方で、より本格的な「帝国の衰退」への流れを引き起こす可能性があったように思われる。

　競争力に陰りを生じつつも、国際秩序上の派遣を有している世界的大国にとって、そうした覇権という「比較優位」を、これまで辺境とされてきた地域の主導的な取り込みによって新しく確保することは比較的容易であったが、そのための政治・軍事上のコストは、思いがけない大きなものを帝国に背負わせることになる。
また、こうして作り出されたものが、貿易政策上、たとえ「開かれた」ブロックであっても-あるいはそうであればなおさら-衰退する覇権大国は場合によると、他のブロックとの対抗上、有利なブロック間秩序をつくりだすため、少しでも自らのブロックを広げたり大きなコストを覚悟しても、自らの有する政治・軍事的テコを利用しようとする。
（続く）

[9. 一時しのぎ]

●引用元
中西輝政『大英帝国衰亡史』PHP研究所1997年
第五章　「自由貿易」の呪縛　P142-145
（承前）

　1880年代からボーア戦争に至る時期のイギリスの「帝国拡張への衝動」は、このことを抜きにして考えられない。

そしてそれは遅かれ早かれ、必ず「帝国の過剰拡大」を招くことにつながる。しかしそれは、ポール・ケネディがいうように、拡大に伴う軍事コミットメントの負担増に根本的な源があるのではなく、自由貿易を維持しつつ、政治的な影響力を駆使して、より有利な「開かれたブロック」を確保しようとする「覇権大国の生存のジレンマ」に根ざしているように思われる。

　したがってそれは、ケネディが提起するような軍事コミットメントを維持すべきか否かの選択ではなく、政治・軍事的な影響力をテコとした「総合的な秩序形成力」という比較優位によって経済競争力の「再生」を図ろうとする「帝国」にとって、他に代替の見当らない唯一の選択なのである。
つまり一方で、近代的な経済大国から総合的な覇権大国となった国が、自由貿易主義から完全に離脱することは、ほぼありえないといえるが、同時に、このようにして維持される自由貿易は、いわゆる「帝国の過剰拡大」を不可避的なものとしてゆく。
（続く）

[10. 一時しのぎ]

●引用元
中西輝政『大英帝国衰亡史』PHP研究所1997年
第五章　「自由貿易」の呪縛　P142-145
（承前）

　そのことは当然、一方ではケネディがいうように、古典的な「帝国の疲弊」につながる。と同時に、ますますグローバルに「大競争時代」を激化させてゆく。
なぜなら、大なり小なり自由貿易が維持され、また外から見れば、"開かれたブロック"という、多少の努力によって有利な参入も可能な本来、"低い障害"にすぎない壁を簡単にのり越えることによって、すでに「富強への道」という「歴史のタネ明かし」を知ってしまった後発国は、いっそう激しく追い上げることになるからである。
また1890年代から20世紀初頭、さらには1920年代にかけ中東やインド、極東などで見られたように、経済利益を確保することをかなり利己的で直接的な目的とした軍事力の展開という大国の「本能」が明らかになればなるほど、「覇権の正当性」あるいは植民地保持という「支配の正統性」に対して、周囲から根本的な疑念が高まってくる。

　そのことは「帝国」の覇権への同義的信頼性を失わせ、その周辺関係国への文化的感化力を大きく低下させてゆく。同時にそれは翻って「帝国」の本国の国民の間にも、世界秩序維持への関心をいっそう喪失させるように働く。
（続く）

[11. 一時しのぎ]

●引用元
中西輝政『大英帝国衰亡史』PHP研究所1997年
第五章　「自由貿易」の呪縛　P142-145
（承前）

　かくして大英帝国は、日英同盟、英仏協定、英露協商というかたちで各地域を他者の管理に任せ、世界からの「撤退プロセス」にやがて入ってゆくこととなった。
イギリスの場合、このプロセスは一面では、第一次大戦という「突発事」によって中断されることになるが、たとえ大戦が衰退を大きく加速したとしても、長い目で見ればじつはこの点での、帝国の正当性の喪失こそが、「終わりの始まり」を引き起こしていたのである。

　自由貿易というものは原理的にいって、世界全体の富の拡大をもたらすものであり、それゆえ人類全体の恩恵の道であることにおそらく疑問の余地はない。
しかしまさにそれが、陰りを生じ「追いつかれた帝国」にとって「衰退」の問題と結びついたとき、解きえないジレンマの源となる。
「自由貿易」、それは覇権帝国の偉大さの象徴であったとともに、やがて「大いなる呪縛」へと転化してゆく「帝国の業」なのである。
（引用終）

[12. 反共]

究極のグローバリズムって共産主義でしょ。
悪の帝国による世界同時革命

[13. 野田＠管理人さんへ]

大英帝国はボクも好きですが、大英帝国と我が党がどこをどう関係があるのですか？

[14. busayo_dic@管理人]

>大英帝国と我が党がどこをどう関係があるのですか？

衰退を止められない。
別にギボンでもいいんですが・・・ぼくちんが今読みかけて入はリウィウスだったりw

[15. 623＠野田さん]

個人的主観ですが

大英帝国＝植民地支配
日本共産党＝貧困層支配

要するに怪しい日々民主団体と共に日本共産党は労力、金銭面で貧乏人を食い物にしてきたということです。