ギリシャ共産党は主張する―もう一つの世界は可能だ それは社会主義だ!
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こちらのブログで拾ったネタ。
リンク先の本はギリシャ共産党党文書の翻訳のようだが、ここで不破哲三がボロクソに書かれているらしい。


 本書の編集作業に本格的に着手した2009年秋、日本共産党常任幹部委員(前議長)・中央委員会付属社会科学研究所所長、不破哲三氏の『激動の世界はどこに向かうか——日中理論会談の報告』が発刊(新日本出版、2009年9月刊)されたが、その中には、ギリシャ共産党の理論上の見解と共産党・労働者党国際会議の活動に根拠のない言いがかりをつけた、見過ごすことのできない記述がある

 日中両共産党の理論会談(第3回)は、2009年4月、「現在の国際金融危機とマルクス主義」をテーマに北京で行われた。同書は、この会談に先立って中国共産党から出された21項目の質問に、団長として訪中した不破氏がどう答えたかをまとめたものである。不破氏は、会談のテーマから明らかに逸脱し、ギリシャ共産党の理論上の見解と共産党・労働者党国際会議の活動をねじ曲げ、誹謗中傷していた(146〜149ページ「スターリン時代礼賛の一潮流について」)。以下、2点だけ指摘しておく。

 1、「この10年ほどのあいだ、『共産党国際会議』を名乗る会合が年々開かれて、かなりの数の党が集まっています」という書き出しからして、すでにごまかしである。「かなりの数」どころか、われわれの知る限り、この会議には、世界の主だった共産党・労働者党が意見の相違・対立を超えて参加している。共産党を「名乗」りながら参加していない「おおきな党」は日本共産党くらいなものであり、理論会談の一方の当事者である中国共産党は、2007年のミンスクでの会議から正式に参加するようになった(それまではときに不参加、ときにオブザーバー参加)。

不破氏が会談のテーマから脇道に逸れ、わざわざこの問題を持ち出したのは、ギリシャ共産党と接点を持つ中国共産党に対する牽制以外のなにものでもないだろう。会談が行われたのが4月。不破氏の牽制にもかかわらず、中国共産党は同年11月にインドのニューデリーで開かれた第11回共産党・労働者党国際会議に出席した。

 2、不破氏は「この潮流の路線的特徴」を4点にわたって整理し、その第一に「スターリン時代のソ連礼賛」をあげ、「スターリン時代のソ連を『擁護』する立場に立つかどうか」を「共産党の健全性をはかる最高の基準」にしていると非難した。しかし、本書に収録した、第18回大会の「社会主義に関する決議」(初出は『社会評論』157[2009年春号]、初出時のタイトルは「社会主義に関するテーゼ」)をすこしでもまともに読みさえすれば、こうした非難が的外れなことは明らかであろう。

ギリシャ共産党が、ソ連社会主義の弱点や欠陥、誤りの存在を認めつつ、スターリン時代を含む「20世紀の社会主義建設」の総体を「擁護」していることは一目瞭然である。この文書をはじめ、これまでのギリシャ共産党の主張をそれなりに読んだ上で不破氏は発言しているのだろうか。批判するからには、相手の言い分を読み手に正確に伝えることが最低限のモラルのはずである

むかしは日本共産党が世界の共産主義運動をリードしていたこともあったのにねぇ・・・