蟹工船ブームも一段落して、もうないだろうと思っていた日本共産党躍進の報道w。ダイヤモンド社が遅れて報道に加わりました。なもので、当blogの常連諸氏もひょっとしたら総選挙で勝つのか?と思われる方も出て来られたようです。なもんですから、ちょこっと書いてみることにします。

今回はここを問題にしましょう。

「党員数は1990年の約50万人をピークに、直近では約40万人まで減っていた。しかし、自民党が参院選で大敗した直後となる、昨年9月の中央委員会総会から今年11月末までの間に、過去の同時期と比べて入党申し込み数が倍増。新たに1万4000人も党員が増えた。こんなことはバブル崩壊後の不況下でもあり得なかった」(同党)

日本共産党大阪府委員会副委員長で、近畿比例区三位の候補者でもある宮本たけし先生によれば、この程度のことは過去にもあったのです。

たけし先生が得意げに書いている数字
1977年 党員?   赤旗80000部
1972年 党員3500人 赤旗66000部
1979年 党員2000人 赤旗65000部
1982年 党員800人  赤旗63000部
の増加は、あくまで大阪府委員会のみ、しかも拡大にいそしんだ期間のみの数字でつ。日本全国の数字に直せば、少なくともこの5倍程度の増勢となっていたはずです....だめですよ、党の言うことうのみにしちゃw

ま、それはともかくここで面白い論点が提示されています。

不況が強まる→共産党の支持者が増える

ここで挙げられているたけし先生の数字をよく見てみましょう。1972年はオイルシヨック直前、景気が良い時期でした。

1977,1979年は、オイルショック直前直後で日本経済大丈夫じゃんと思われていた時期。1982年は日本車の対米輸出規制が始まって一年と、いずれも景気は悪くない時期でした。

不況になると共産党の支持が広がるというなら、よく伸びた時期は1973年、78年などでなければならないはずです。また警察白書にある数値を見ても、バブル崩壊後の経済が良くない時に党員数が減っていることがわかります。総選挙の数字を見ても日本経済が苦しい時期に議席が増えたとは言えそうもありません。

すなわち、景気減退期に党勢が伸びるという「定説」には大いに疑問があるというか、景気のよい時の方が党勢が伸びるみたいなのですね。

ということで、この実態をどう見るかで書き始めたのですが、私の手に余る仕事らしく、イメージは浮かんでいるのですが、文書化できない!書いても書いても途中で論理が破綻するw

不透明な時代を論ずるのは難しいね...。