放射能マグロ

1.第五福竜丸がビキニ環礁で被爆した後、多くの日本漁船から水揚げされた放射能に汚染されたマグロのこと。原爆マグロとも言う。放射能汚染判明後、多くが廃棄されたが、食べてしまった人も多く、ガイガーカウンターを持った係員が健康被害が出ていないか日本中を走り回って大騒ぎとなった。

Comments

[1. 道草クー太郎]

　別項でも書きましたが、（1）原水禁運動の最初の機動力は「原爆マグロ」。食卓を預かる主婦たちが草の根運動の中心を担ったのも頷けます。（2）また、第五福竜丸乗組員への厚い救援が広島市や被爆者からの「苦情」を触発しました。「俺たちはずっと放置されているが…」と。「広島・長崎」「被爆者」は後付けのように「拾われた」恰好です。（3）そして、社会主義防衛という政治運動がもう一つの「原水禁運動」の起動力。かくして広島・長崎は戦前史から断ち切られていきなり国境を越えた理念のシンボルに神聖化された次第です。それがカタカナ表記の「ヒロシマ・ナガサキ」の伏線であり、私はこの無国籍表記には全く賛同できません。以上、三重の意味で「広島・長崎の被爆」は原水爆禁止運動の起点では無かったと申し上げたい。

[2. ぼやきのおっちゃん。]

原水禁と原水協の分裂した経緯といい、この放射能マグロの話といい、私にとって目から鱗、唖然とする事実です。
1970年代後半の一時期、民青にいましたがこんな話聞いた事がなかった。というよりどうでも良い話、都合の悪い話は末端の耳には入れないような政策をとっていたのでしょうか。

うろ覚えですが、放射能マグロの問題回避に政府は汚染基準値を従来の十倍か百倍に引き上げて問題の解決を図ったという、ふざけた話をテレビで見て記憶があります。