たけし先生の立派なところは、たとえば以下のように、職業革命家らしくカコイイセリフが多いところでつ。

 郵政公社の説明は、来年9月からの民営化と分社化に向けての準備であること、分社化する以上新たな「郵便事業会 社」の経営を成り立たせるにはやむを得ない再編であることなどをとうとうと述べ、「お客様へのサービスの水準は守る」と約束。現場で起こっている不安を 「当然のこと」と認めたうえで、「われわれも不安は同じだ」とした上で、「やらねばしかたがないのです。私だってサラリーマンですから…会社がつぶれたら 元も子もない」などと発言する始末でした。

 私が「みんなが不安に思い、あなたがたも同じ思いだと言う、その不安とはいったい何だかわか るか。それはつまり『郵政民営化への不安』そのものだ」と指摘すると、思わず絶句。「『民営化・分社化する以上やむを得ない』というその言いわけ自体が 『郵政民営化は、今までどおりでは利用者サービスを守れない』ということを言外に言っているに等しいではないか。」「そもそも『私もサラリーマンですか ら』とはなんたる言い草か、あなたはまだ日本郵政公社の職員であり、国家公務員ではないのか」と指摘すると「はい、おっしゃるとおりで…」


たけし先生は、公務員とサラリーマンを別物と見ているようでつが、郵政民営化法案が国会で可決成立したならそうするのが公務員、ここでは郵政省職員の仕事であるわけでつ。

民営化と言う環境の激変に不安を持つのは当然のことで、サービスを守ると言っても果たして守り切れるか自信がないのも当然でつ。わたしだったら、何かお役に立てることはありませんかと聞いて、どうすれば自信をつけていただけるか考えたいところでつが、たけし先生の説教はカコイイでつねぇ。ただですら不安に思っている人、それも郵政民営化決定の責任のない人を責めるなど、ぼくには怖くてできないなぁ。

来年9月民営化が決まっている以上、確かに準備は必要でしょう。しかし、すでに1年も前から集配業務の切り捨てを行い、住民サービスや利便性への不安の声 に対しても「私もサラリーマンですから」などと答える気にさせるところに、この「郵政民営化」なるものの本質がしめされています。今でさえこうなんですか ら、本物のサラリーマンになったら…先が思いやられますなあ。

ここでも、本物のサラリーマンになったら、サービスを切り捨てるだろうとたけし先生が思っているのが分かりまつ。郵政省の方の不安は、おそらく運輸会社など民間企業と同じ土俵で競争することにあると思われます。

民間企業はもうすでに民間ですから、たけし先生の言う“本物のサラリーマン”が多数働いておりますが、たけし先生によれば、官庁で苦労したこともなく、民間に揉まれたこともないくせに民間のサラリーマンは住民サービスや利便性を犠牲にしてカネ儲けに狂奔する人だと言うことなのでしょう。

職業革命家としてのプライドあふれる、すんばらしい、たけし先生でつた。