たけし先生が、朝日新聞社発行の論壇誌「論座」一月号読まれ「30代の論客たち 今問うべきこと」という特集に感心しておられまつ。

同特集は全部で七人の論客が、持論を述べているのだが、たけし先生が特に関心を持ったのは、「ポピュリズムの最大の供給源はどこか」と「窪塚洋介と平成ネオ・ナショナリズムはどこへいくのか」のようでありまつ。
このあたりの要約は、先生の本文がよくできているのでなにも申し上げません。しかし、先生は、政治家であります。政治家の先生としては、むしろ後半にある「政党政治」「構造改革」の方が、よほど面白かったのではないでしょうか。
牧原出氏の「ポスト『構造改革』時代の政策論争とは何か」では「90年代型改革」と「構造改革」の違いとして、前者が制度の改革で後者が経済システムの活性化を目指し、前者では緻密さが問われたのに対し後者は速さか求められたと違いがあることを挙げ、経営主義と「独立」・「自治」の強化が目指されたのが90年代型改革の特徴で、現在の構造改革は官邸による政治主導に裏打ちされた政治的経営主義であるとしまつ。
そしてこれはたんに政治と経営の融合ではなく、行政を否定し、さらに政治的中立を否定した上に成立する結合である。そしてポスト構造改革は、次に「自治」・「独立」した機関の内部行政をターゲットにするだろうし、それに対抗しようとする変化はあたらしい行政機関の「自治」・「独立」を生み出すであろうというもので、そうなると内閣のリーダーシップが問われることになるだろうということでつ。
……要は行政機関と内閣がワンパターンの共産党よりもダイナミックに変わっていくことを示唆しておりまつ。

同特集は全部で七人の論客が、持論を述べているのだが、たけし先生が特に関心を持ったのは、「ポピュリズムの最大の供給源はどこか」と「窪塚洋介と平成ネオ・ナショナリズムはどこへいくのか」のようでありまつ。
このあたりの要約は、先生の本文がよくできているのでなにも申し上げません。しかし、先生は、政治家であります。政治家の先生としては、むしろ後半にある「政党政治」「構造改革」の方が、よほど面白かったのではないでしょうか。
牧原出氏の「ポスト『構造改革』時代の政策論争とは何か」では「90年代型改革」と「構造改革」の違いとして、前者が制度の改革で後者が経済システムの活性化を目指し、前者では緻密さが問われたのに対し後者は速さか求められたと違いがあることを挙げ、経営主義と「独立」・「自治」の強化が目指されたのが90年代型改革の特徴で、現在の構造改革は官邸による政治主導に裏打ちされた政治的経営主義であるとしまつ。
そしてこれはたんに政治と経営の融合ではなく、行政を否定し、さらに政治的中立を否定した上に成立する結合である。そしてポスト構造改革は、次に「自治」・「独立」した機関の内部行政をターゲットにするだろうし、それに対抗しようとする変化はあたらしい行政機関の「自治」・「独立」を生み出すであろうというもので、そうなると内閣のリーダーシップが問われることになるだろうということでつ。
……要は行政機関と内閣がワンパターンの共産党よりもダイナミックに変わっていくことを示唆しておりまつ。
中北浩爾氏の「政党政治はどこへ向かっているか」は、小泉前の自民党を、「幹部政党」、あるいは「議員政党」であるとしまつ。ただ、自民党は、50年前、「幹部政党」の弊害を克服すべく作られたことも書いてありまつ。
「幹部政党」の反対の「大衆政党」「組織政党」は社会主義政党に典型的に見られ、社会党が敵だったこともあって自民党もこれを採用したが、派閥などの力は強く、あまりうまく機能しなかったようでつ。
それが機能し出すきっかけとなったのは小選挙区制の導入と、全党員に投票権のある総裁予備選挙であるが、本格的に機能するには小泉を待たねばなりませんでつた。
しかし小泉は、自民党の「組織政党」色を薄めつつも、党員の獲得には熱心ではありません。主たるターゲットとする都市部の無党派層とは、マスコミとメルマガで接触するにすぎませぬ。そこに出てくる新しい自民党は、議員を集権化する「指導者民主主義型政党」でつ。だから気に入らないものは排除するのでつ。
そして当初ネットワーク型政党を目指していた民主党も、それにならいつつありまつ。しかし、連合ぬきに選挙がたたかえるほど民主党の体力はありませんし、自民党と同じことをして民主党が勝てるのか懸念もございます。
そのため、民主党に必要なのは政党助成制度など「国家に依存するのではなく国民との結びつき」であり、連合以外の支持基盤を拡大することで連合もコントロールできるよう、引き続きネットワーク政党になる努力をすべきだとされまつ。
おお、政党助成金の問題では、共産党と主張が同じでつ。でも共産党的組織政党に未来はないようにおっしゃられていますね。共産党を「指導者民主主義型」と規定することもできなくもないでしょうが、それを言っちゃうと、この論は破たんしてしまいまつ。共産党も自民党と同じ穴のムジナとなりますから、その立場はとれません。共産党にとって、つらいとこでつね。
それはともかく、ここであげた二つだけでなく、七つのいずれにも「共産党」の文字はないようでつが、そんなことよりも、全部読んで見て、なぜたけし先生が、最初の二つを挙げたのかよくわかりました。
あの二つが、内容が込み入ってなくて、一番要約を書きやすいからですよね?
共産党の都合が悪いことを書いているから紹介しないわけでもなければ、論座なんて誰も読まないから、読んでいるフリをしようとしたわけでもない。ましてや党大会前に、党とは違う異論をHPの読者にすすめたと言われたくないからでもありませんよね?
それでこそ、たけし先生です。
年が明けたらすぐ党大会でつ。こうした論客の所論を消化し、どのような論を党大会で展開してくれるのか、楽しみでつ。
「幹部政党」の反対の「大衆政党」「組織政党」は社会主義政党に典型的に見られ、社会党が敵だったこともあって自民党もこれを採用したが、派閥などの力は強く、あまりうまく機能しなかったようでつ。
それが機能し出すきっかけとなったのは小選挙区制の導入と、全党員に投票権のある総裁予備選挙であるが、本格的に機能するには小泉を待たねばなりませんでつた。
しかし小泉は、自民党の「組織政党」色を薄めつつも、党員の獲得には熱心ではありません。主たるターゲットとする都市部の無党派層とは、マスコミとメルマガで接触するにすぎませぬ。そこに出てくる新しい自民党は、議員を集権化する「指導者民主主義型政党」でつ。だから気に入らないものは排除するのでつ。
そして当初ネットワーク型政党を目指していた民主党も、それにならいつつありまつ。しかし、連合ぬきに選挙がたたかえるほど民主党の体力はありませんし、自民党と同じことをして民主党が勝てるのか懸念もございます。
そのため、民主党に必要なのは政党助成制度など「国家に依存するのではなく国民との結びつき」であり、連合以外の支持基盤を拡大することで連合もコントロールできるよう、引き続きネットワーク政党になる努力をすべきだとされまつ。
おお、政党助成金の問題では、共産党と主張が同じでつ。でも共産党的組織政党に未来はないようにおっしゃられていますね。共産党を「指導者民主主義型」と規定することもできなくもないでしょうが、それを言っちゃうと、この論は破たんしてしまいまつ。共産党も自民党と同じ穴のムジナとなりますから、その立場はとれません。共産党にとって、つらいとこでつね。
それはともかく、ここであげた二つだけでなく、七つのいずれにも「共産党」の文字はないようでつが、そんなことよりも、全部読んで見て、なぜたけし先生が、最初の二つを挙げたのかよくわかりました。
あの二つが、内容が込み入ってなくて、一番要約を書きやすいからですよね?
共産党の都合が悪いことを書いているから紹介しないわけでもなければ、論座なんて誰も読まないから、読んでいるフリをしようとしたわけでもない。ましてや党大会前に、党とは違う異論をHPの読者にすすめたと言われたくないからでもありませんよね?
それでこそ、たけし先生です。
年が明けたらすぐ党大会でつ。こうした論客の所論を消化し、どのような論を党大会で展開してくれるのか、楽しみでつ。