製品に欠陥があるとき、生産者が公表して製品を回収・修理することをリコールといいますが、リコールに相当する欠陥があるにも関わらず、それを隠しつづけた三菱自動車は完全に消費者の信頼を失い、苦しい立場にあります。

先日、私の友人が新しい車を購入したのですが、三菱自動車の車は最初から候補に入っていなかったのは言うまでもありません。彼が購入したのは、トヨタのタウンエースという車でした。信頼して買ったはずのタウンエースが、購入した途端にリコールがありました。
友人は信頼を裏切られたと言って、怒っていましたが、人間のすることでありますから、ミスも起こりますし、間違いもあるでしょう。確かにミスは良くないことでありますが、タウンエースの欠陥が原因で大きな事故があったわけではありませんし、トヨタはちゃんとリコールに応じ、メーカーとしての責任を果たそうとしています。三菱の対応とは天と地ほどの違いがあるわけで、トヨタの車にリコールがあったからといって「では三菱製の車をチョイスしよう」とはならないわけです。

政治の世界でも公職に相応しくない人を、リコールすることが出来きます。現在、各地でリコール運動というものが行われておりますが、リコールというものは車にしましても政治家にしましても、市民の側から見て、相応しくない物や者を退ける、代謝を促進させるという制度であろうかと思います。

リコール制度の無い企業であっても、業績不振や不祥事の責任をとって、トップが代わるということがありますし、自民党のような政党であっても、選挙の責任をとってトップが代わることがあります。見方を変えれば、問題が起こっても、民主主義が上手く機能し、新陳代謝の出来る健全な組織ということが言えるわけでして、そういう組織は常にチョイスされる対象になります。

政党の中には、選挙で負けつづけているのに、執行部はいっこうに代わらないという政党がありますが、新陳代謝も出来ない、民主主義があるのかどうかも怪しい政党が、国民からチョイスされないのも無理はありません。

罵詈争論でした。