「いや、当時は信じきっていたよ。九月革命は疑わなかったね。当時の党幹部は全員そろってそうだったろう。代々木の空気は、まったく革命前夜だった」

昔々のことでありますが、日本にも革命前夜と言われた政治的高揚期がありました。紹介させてもらったのは、ある労組幹部の言葉ではありますが、このような雰囲気は左翼政党のみならず、国民の中にも深く浸透し、希望と期待感に満ちた時代でありました。社会主義・共産主義というものが光り輝き、左翼学生であれば異性にモテタ時代でもありました。
その後、私たちは社会主義国で行われた非人道的な政策や、国内左翼の分裂や内ゲバを見ることになるわけですが、左翼はかつての輝きを失い、社会主義・共産主義というものが、日常の中で語られることは無くなりました。

今を生きる人達の中で「あの時、革命が起こっていれば」などと思う人は少数派だと思いますが、実際に革命が成功し、左翼の最大勢力を誇る日本共産党が政権を握っていたらと思うと、背筋が寒くなる人は少なくないと思います。

私も国民から毛嫌いされる組織体質の批判を続けているのですが、あの革命前夜から共産党は何が変わり、何が変わっていないのか、よく見てみる必要がありますが、少なくとも社会主義国と呼ばれた国々で起こった悲劇を引き起こした体質だけは受け継いでいるように思います。

我々に批判される前に、変えるべきものを暴き出し批判し、受け継ぐものを受け継ぐ。共産党にはそういう姿勢であってもらいたいものですが、まったく逆の方向に向かっているように思えてなりません。

輝かしい昔を懐かしんで「あの頃をもう一度」と思っているだけでは事態は一向に好転しないと思われます。

罵詈争論でした。