ヨシフ・スターリンが、まだ左翼内で英雄視されていた時代、スターリンにちなんで芳生(よしふ)と名付けられた、元共産党員のジャーナリスト。
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大学卒業後、共産党直属の出版社である新日本出版社編集者となる。雑誌「文化評論」で上田耕一郎と小田実の対談記事を作ったことがきっかけで査問され、党籍は残ったものの新日本出版社をクビになる。
その後の苦労は推して知るべしだが、知名度はなくとも左翼系の雑誌として名高かった朝日ジャーナルに寄稿し、最終号でジャーナリストの今後のあり方についての記事が掲載されるなど、実力は知る人ぞ知る存在であった。しかし「日本共産党への手紙」という著名人の共産党への思いを編んだ本を編集した罪で、とうとう除籍される。

彼が脚光を浴びるようになったのは、一般には1995年地下鉄サリン事件発生後である。統一教会と並んでオウム真理教を以前から追い続けていたため、江川紹子と共にテレビに引っ張りだことなる。

しかし、彼の著作で、最もよく売れたのは「コメント力を鍛える」なのは現代の出版界の状況からして仕方がないが、共産趣味者としては残念な気になる。最近刊である「私の家は山の向こうムテレサ・テン十年目の真実 」の売れ行きが注目される。都はるみと並んで、テレサ・テンは彼のライフワークの一つである。