ということで、福田総理のジレンマと題するしんぶん赤旗の記事。
「北朝鮮に見返りは与えない」としていたブッシュ政権が路線を百八十度転換しました。ブッシュ大統領が金正日総書記に親書を送り、アメリカのニューヨーク・フィルの平壌公演も決定。北朝鮮の「テロ支援国家」指定解除も迫りつつあります。
しかし、日本政府にとっては拉致問題を解決するという「一つの大きなてこ」(高村正彦外相)を失うことになるだけに、「同盟国日本を置き去りにするのか」と反発を強めました。
日本政府は、アメリカの核問題への対応にも不満を募らせてきました。「完全かつ検証可能な不可逆の核廃棄」といいながら、北朝鮮に次々と譲歩している、等々。安倍前政権は水面下で、激しくヒル国務次官補・ブッシュ政権批判を繰り返してきました。
「同盟関係の基盤は揺るがないにしても、日米間の乖離(かいり)が心配だ」(元駐米大使)という事態です。アメリカ側も、シーファー大使らが、拉致問題を考慮せずに解除すると、日米同盟に否定的な影響を与えると、公言するにいたりました。
福田首相はブッシュ大統領との日米首脳会談で、安倍前首相とは違って、テロ支援国家指定解除に反対しませんでした。逆に、それを機に、政策転換したい考えと見られています。
しかし、ブッシュ政権が指定解除すれば、「アメリカに注文をつけられない福田首相の弱腰と批判が起きることは避けられない」(小委員会役員)。
ふだん日本政府をアメリカのいいなりだと口を酸っぱくして言っている共産党。安倍前総理がアメリカのいいなりになるかとがんばっていたと言うなら、なぜ応援しなかったのだ?評価しなかったのだ?そして福田総理がアメリカのいいなりにならないのが希望なら、「アメリカのいいなりになるな」と応援するのか筋だろう。
だから共産党はいつも言っていることとやっていることが違うと言われるのだ。