お盆休みの読書にいいかもしれない。続刊はソ連共産主義の白書になるようだ。
冷戦只中の1960年に刊行されたこの書物は、共産主義を多角的に考察し、まとめられた。近代史の表と裏を通底する共産主義、コミンテルンの実態を俯瞰するにはもってこいの書物である。米国はいかなる理解と姿勢で共産主義と対峙していたのか。危機感をもって分析した米国の姿勢は、現在の日本にも非常に参考となる。
ソ連は崩壊したが、新たなる脅威としての中国、ロシアを知る一助にもなるだろう。
久しく古書市場からも消え、図書館所蔵も非常に少ない貴重な書物である。

目 次
緒言
第一章_共産主義の歴史観 
 一、階級および階級闘争
 二、階級闘争と歴史の変化
 三、歴史の行くえ
     四、歴史の法則 
    五、科学的社会主義 
第二章 共産主義の現代社会観 
 一、共産主義の世界観 
 二、資本主義社会の運動に関するマルクスの見解
        三、レーニンの資本主義観 
      四、資本主義の運動に関するレーニンの見解 
 五、「今日の社会」における共産主義者 
第三章 社会主義革命 
 一、「社会主義革命」と他の革命とのちがい
 二、「ブルジョア階級」と「プロレタリア階級」 
 三、マルクスとエンゲルスとの革命観 
 四、革命の結果 
  五、「転換期」
  六、レーニンの共産主義革命観
第四章 共産党の組織と戦術
 一、共産党
二、共産党の少数派戦略の諸原則
 三、国家に関する共産主義の教え
 四、ソ連邦の役割
第五章 共産主義哲学
 一、共産主義の哲学的基礎
        二、唯物論と弁証法
   三、弁証法的唯物論
   四、宗教と倫理 

 
あと関係ないけど、こういうのは今まうちに買っておきましょう。必要になる来年始め頃には、どこも品切れになるw
もっと安い中国製もあるが、こういうのは日本メーカーでないと不安だ。