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筆坂秀世タンが、「佐野学著作集」を読んだ感想を書いている。
 

佐野学は、戦前の大物共産党員で、二大巨頭であった佐野・鍋山の転向声明は戦前の共産党史最大の事件だったと言ってよい大事件であった。
筆坂タンは戦前のコミンテルン指導下の日本共産党の立場を説明したあと、共産党が裏切り者をどう扱うかについて述べている。 佐野にも筆坂にも猛烈な罵倒を行ったが、問題はそこではない。

佐野の著作集を読んで、一番の違和感を覚えたのは、それでも社会主義という旗印を掲げ続けていたことだ。

確かに、社会主義思想は、ユートピア(存在しない場所)思想であり、理想社会を目指したものである。だが現実に出来上がったのは、自由も、民主主義もない残虐なソ連であり、中国なのだ。理想社会など、所詮はユートピアなのである。

これは別に佐野だけではなく、最近話題にした水野成夫も同じであるし、他にも同様な人は数多いる。そして当の筆坂たんも同じではなかったか・・・。

日本共産党とは違う社会主義の道を歩もうとしたのは、いわゆる労農派がもっとも成功していたと言えるが、他の試みはことごとく失敗に帰した。そして労農派の流れを汲む旧社会党・現社民党も今では共産党同様にに風前のともしびである。かといって右転向しても状況は変わらなかった。

なぜそうなったのか。どんな時代や状況になっても自分の理想に忠実であろうとするのか、その時に応じて変わっていくのか・・・それは今の共産党と自民党との違いにも通じるような気がする。