産経新聞
今日のデモと一緒に、既にあちこちで話題になっているが、 連合の集会で奥田愛基タンが吠えた。タイトルだけ引用しておこう

首相に「バカか、お前は」 連合主催集会でシールズメンバー 安保法案反対の具体論語らず 「首相はクーデター」「病院に行って辞めた方がいい」

 
以前にも書いたが先鋭化は運動にとってマイナスになってもプラスになることはない(限られた状況下では有効なこともあろうが、今はそうではない)。その意味で興味深いのは不破雷蔵氏作成の1968年の学生運動についての世論調査のグラフだ。 

1968年というと、実は学生運動の社会からの支持が急速に離れていった時期である。 1月初めにエンプラ寄港反対闘争が佐世保行われたのを皮切りに5月に日大全共闘結成、医学連が分裂して新宿駅騒乱事件が発生なんていう年だが、前年にはすでにその萌芽はあった。

67年10月には佐藤総理のベトナム訪問を阻止する第一次羽田闘争で、京大生だった山崎博昭が死亡したが、この時、世間は樺美智子の時のように同情しなかったのだ。世論調査するまでもなく、世間の学生運動の評価が変わったことをこの時、多くの人が知った。

60年安保の時にはまだあった世間の支持が、この頃までには離れていったわけで、その意味で1968年の世論調査で学生運動の評価をするのは不適切だが、その時期しか総務省は世論調査しなかったのだろうから、しょうがない。

しかし、そんな時期であってもエンプラ闘争の現場では機動隊が学生を殴り倒すのに周辺住民から非難の声が上がり、機動隊の行動を制約していた。現場の雰囲気と世間の評価は、かくも違うのである。

SEALDsには、そのあたりが見えていないらしい。保護者もまたしかり。