そんなこと言ったら、これ出さないといけなくなるじゃないかw
コミンフォルム批判を受けて、国際派宮顕の当時の論文のさわりを公開しよう。
 野坂があやまりを認めたというのは、所感派の言うことは間違いで、宮本ら国際派の暴力革命が正しい。しかも、ソ連もそう言っていると言っているわけだ。自称、平和の党がこれだからなw

共産党労働者党情報局「論評」の積極的意義

宮本顕治

第十八回拡大中央委員会は『コミンフォルム機関誌の論評に関する決議』で、共産党情報局の『日本の情勢について』の「積極的意義」をみとめ、『批判』が、「たとえば」として指摘した同志野坂の『理論』が、原則的にあやまりであることをみとめた。そして今後、国際プロレタリアートの期待にむくいることを誓った。

この決議を、今後の闘争でみのり多いものとするために、われわれは、『日本の情勢について』の決議に関し、より徹底的に理解する必要がある。

『日本の情勢について』は、次の三点を明示していることで、大きな意義をもっている。
 

第一日本の運動を世界革命運動の基本線にそって正しく調整すること。

第二権力の所在を明確にし、日本革命運動の戦略的展望と行動のプログラムを明確化すること。

第三その障害となっていた党指導における日和見主義理論を。徹底的に克服すること。
 

この問題を理解する基本的な出発点は、日本を支配している権力への評価である。しかしその権力は、単に、特定外国独占資本の支配としてだけでなく、一連の鎖である国際帝国主義戦線の一つの環として、把握する必要がある。特定勢力の指導する国際帝国主義戦線にたいして、ソ同盟及び人民主主義国を先頭とする反帝の民主主義・社会主義戦線の全般とが対立している。したがって、日本民族の帝国主義からの解放と、民主主義社会主義への闘争の課題は。二重の意味で、世界革命運動の一環として、はじめて正しく把握されうる。
 

第一は、スターリンのプロレタリア革命論があきらかにしているように、「従来は、もっぱら当該国の国内的発展の結果としてのみ、プロレタリア革命を見ていた。だが現在では、この見地はすでに不充分である。今日では第一に、プロレタリア革命を帝国主義の世界体系における世界帝国主義戦線の鎖の切断の結果としてみなければならぬ」(レーニン主義の基礎)という、帝国主義時代におけるプロレタリア革命の根本原則からみてそうである。
 

次に、第二次大戦後のあたらしい事態で、植民地状態に転化している日本人民の解放の道は、全世界のプロレタリアートと同盟し、共通の敵帝国主義にたいすること、すなわち、せまいブルジョア民族主義的視野の外で、世界革命運動との関連の下に、はじめて正しくたたかわれる。


全文は、半年位したら出るだろう(仮タイトル)日本共産党重要論文集2巻1946-1947
に掲載される。コミンフォルム批判の全文、野坂の所感から始まって球根栽培法とか盛りだくさん。本当は1冊で六全協前までやりたかったが2年分の論文だけで17万字超えちゃった(300ページの単行本くらいの量)ので全部入れたらとんでもない量になりそう。

日本共産党には、党学校なる教育機関もあって、将来の幹部候補の教育をしているが、こうした党史の話はやっていても党に都合の悪い事実は隠しているだけじゃないのかな?

だってコミンフォルム批判から五年間の党の混乱は、除名した連中の仕業であって自分たちは関係ないなんて言ったところで、批判を受けて平和主義の立場で抵抗したのは所感派であって、諸手を挙げて賛成したのは国際派の宮本顕治だからね。

こういうところで不正確な党史しか教えないから、幹部になる党員は論争に弱くなる・・・もっとも、共産党史は本気で勉強するとなると大変で、一週間くらいの党学校ではまぁ無理。それでも一週間でやろうとすればかなりよくできた教科書が必要だが、社会科学研究所の面々ではそんな教科書の制作は無理だろうな。