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 佐々淳行最後の著書となりそうな
私を通りすぎた政治家たち
佐々 淳行
文藝春秋
2014-08-28


で、不破哲三、上田耕一郎がそこそこ評価されているようである。

本書には「憎めない政治家たち」という章がありますが、そこに登場するのは、不破哲三、上田耕一郎、大出俊といった、反自衛隊反警察の共産党、社会党左派の論客たちです。国会答弁でも、何度もやりあった「天敵の仲」です。

 でも、こういう人たちは思想信条が首尾一貫しており、論敵ではあったけれども、どこかで心が通じ合うものを感じていました。 

 ふーんというか、まぁ気持ちはわからないでもない。しかしおもしろいのは、図らずも共産党の体質が書かれているところ。

加藤紘一長官に更迭された私(当時防衛施設庁長官)を、労ってくれたのは駐日大使のマンスフィールドさんと上田耕一郎さんの二人でした。上田さんは、わざわざ面会を申し込んできて、何を言われるのかと身構えていたら、「あなたはイヤな答弁、イヤな仕事を全部やらされていますね。本当にご苦労さまでした。三宅島も政治的な失敗として解任された。そう私たちは理解しておる。誤った自民党の防衛政策のために、あなたのような国のために一生懸命やっている人が解任されるというのは非常によろしくない」とまで言われたものです。

共産党って、反抗してくる党員には厳しいが、落ち目になった敵には優しいんだねw