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共産党は、極端に離職率が高いなど、いわゆるブラック企業への対策として、サービス残業が明らかになった場合、規定の2倍の残業代の支払いを企業側に義務づけるなどとした法案を取りまとめ、来週召集される臨時国会に提出する方針です。

共産党は、極端に離職率が高いなど苦情や相談が多く、若者の使い捨てが疑われる企業への対策を盛り込んだ「ブラック企業規制法案」を取りまとめました。
それによりますと、企業側に労働環境の改善を促すため、▽年間の残業時間の上限を360時間とし、▽サービス残業が明らかになった場合、規定の2倍の残業代を従業員に支払うことを義務づけるほか、▽終業から始業まで連続11時間以上の休息時間を保障するとしています。
さらに離職率が高いかどうか、求職者が事前に分かるよう、採用者数と退職者数を企業に公表させるとしています。

共産党は、先の参議院選挙で党所属の参議院議員が11人となり、党単独で法案を提出できるようになったことから、来週15日に召集される臨時国会にこの法案を提出し、ほかの政党にも協力を呼びかけて成立を図りたいとしています 

ま、成立するわけないが、もし実現したらということで話をすると、残業時間の上限を年間360時間にするなら、積み残す仕事をこなすために多くの従業員(主に非正規社員)を雇い、既存の社員の給与は下がることが多いだろう。そうした対処が取れない会社では、社員が家に仕事を持ち帰ってやることになるだろう・・・って残業時間の制限がキツイ会社じゃ今もそうだけどさw。それと残業代が360時間分に制限されると十分な所得が得られないと嫌がる社員も多いって共産党は意識しているだろうか?

15abf7af-s一般論として、給与水準を変えずに残業を減らすには、仕事の付加価値を上げるか、仕事を効率化する必要がある。付加価値を上げるとは、一時間あたりより多くの利幅が取れるように仕事を組み換える。たとえば安いwindowsマシンの製作販売から手を引いて、アップルのような高付加価値の取れる独自アーキテクチャを開発し、大量ににうるとか、ガンホーのパズドラのような大ヒットゲームを作り続けるとかだ・・・一般には不可能に近いがw

仕事の効率化とは、トヨタの看板方式に見られるようなより短時間で一時間あたりの生産台数を増やす工夫を積み重ねるとか、手順が決まっている作業をロボットやパソコンに置き換えてスピードを上げるとかになる。いずれの場合も、それなりに高い経営技術が必要になるから、全ての会社でできるとは思えないというか、やれる会社はもうやっているはずなんだよな。

しかし、これがもし内容同じでワークシェアリング法案と名付けられていたらどうか?みんなの給料は減るけど、失業も減る法案というなら、まだ検討しようとする他政党や企業もあったかも知れない。しかしいかにも企業を叩くぞ的な思いでネーミングされてるから、他党も企業もまず支持はすまい。