いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書)
いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書)

しんぶん赤旗
いじめのない学校と社会を」という日本共産党の提案。以前から共産党の主張をまとめた感じなのは当然としても、これで解決するとは全く思えない内容だ。

そうなるのは、他の分野の政策提案にも見られることだが、その世界のプロの言うことを全く聞いていない、理解しているとは思えないこと。

いや、その世界のプロが絶対に正しいと言っているんじゃないですよ。でもね、そうしたプロなら絶対に突いてくる反論に対し、全く無防備なんですな。典型例が企業の内部留保をはき出せという奴。会計の初心者でも簡単に突いてくる疑問に反論できない。今、シャープやパナソニックが倒産していないのは、内部留保がまだあるからです。共産党の言うとおりゃっていたらとうの昔に倒産していますw

それはそれとして、いじめ問題なんですが、これなど非常に評価が高い本で、政策を考えるなら絶対に読んでおかなきゃならない本みたいです。(これを教えてくれた方も実は社会学者だったりする)

もちろん評価の高い本に書いてあることをコピペすればいいってもんじゃない。反論したってかまわない。しかし世間ではこう考えている、専門家ならこう考えているといったことを念頭に置いて、想定される反論を十分意識して書いている政策提案なら、もうすこし説得力やリアリティを読者は感じるものですよ。

ま、この分野を担当する日本共産党の議員には、荷が重いかも知れませんがw