四周年ということで、大村書店の傑作「ブラック・ジャコバン」を紹介したものの、絶版どころか版元倒産だということで、あちゃ〜となった管理人。

ではこれどうだとヴェーラ・フィグネルの「 遥かなる革命」を紹介しようとすると、これも絶版かよ!

では、
アレクサンドル2世暗殺〈上〉ロシア・テロリズムの胎動」
「アレクサンドル2世暗殺 下 (2)

はどうか?桶w
アレクサンドル二世で、写真をクリックして帯の文面を見るとわかるが、アレクサンドル二世暗殺事件を暗殺した「人民の意志」を描きつつドストエフスキー、ロマノフ王朝をからめた大河小説。

19世紀ロシアってのは、「土地と自由」(人民の意志の半分前身)の運動が起こって民主化への道を歩もうとする時、聡明なアレクサンドル二世が即位して民主化の流れを推進しようとするが、それを理解できなかった人民の意志は皇帝暗殺を画策し、三度目にとうとう成功する。

直後に人民の意志の幹部は全員逮捕、ヴェーラ・フィグネル以外の全てのメンバーが処刑されて事件は終息する。この事件は、歴史上ロシア革命の前史となると同時に現代にも連綿と続くテロリズムの発祥とされている。

作者は、ロシアの司馬遼太郎、エドワード・ラジンスキー。こんなの読むと、しんぶん赤旗、そして不破の未来社会論など読むのがばからしくなってくる。

ラジンスキーは他にもいい本を書いているが、だいたい二年程度で絶版になっているようだ。今のうちに買い求めておくことをおすすめする。