ここ数日欠伸が出るようなことしか書かなかった宮本たけし先生、ぼくちんのネタ不足を察したのでしょうか?久しぶりにネタを下さいました。

「大企業の内部留保をとりくずせば雇用は守れるということはわかるが、簡単に取り崩せないのでは…?また取り崩せば、新たな投資などができずに国際的な競争に敗れると聞いたが?」というご質問も…。まず私たちが「内部留保を取り崩して雇用を守れ」と言っているのは、今大企業が溜め込んでいる内部留保に比べれば微々たるものだということです。トヨタでは17兆円といわれる内部留保のわずか0.2%を取り崩すだけで、「非正規切り」をやめることができるのです。

というのでトヨタを挙げてみますか。トヨタの第二四半期(業績悪化前)の決算短信、貸借対照表を見てみましょう。総資産額は約33兆円。内部留保が17兆円つーことは、その半分以上が内部留保と言うわけですね。で、浮いているカネはどこにあるか?優良企業ですから確かにあります。まず目につくのは投資用の有価証券ですね。これが三兆円。他にありますか?たけし先生?

次に負債を見てみましょう。20兆円ありますね。流動比率ほぼ100%なので、短期的なカネの流れでは余裕はほぼありません。もっともこれは会計上のテクニックなのでそれだけ上手に資金計画が立っているわけです。問題は固定負債。長期借入債務が6兆円あります。
これは、簡単に言うと、仮にトヨタが長期借り入れ債務を全て返還しようとして投資用有価証券を処分しても三兆円足りないことを意味します。で、

 「現金で持っているわけではない、すぐに動かせるお金ではない」などという言いぶんも、すぐに化けの皮が剥がれます。

自分たちの都合によっては1000億円でも数千億円でも取り崩せる内部留保が、雇用を守るためのわずか0.2%ほどについては「取り崩せばとんでもないことになる」などと言うのは通りませんね。「大企業には雇用を守る十分な体力がある、言い逃れを許さず、社会的責任を果たさせよう」と訴えさせていただきました。

とおっしやるたけし先生、どこからお金出しましょうか?馬鹿なぼくちんに教えて下さいませw。念のために言っておきますが、貸借対照表は、資産=負債+資本で、貸し方と借り方は同額となります。資本の部に計上されている金額が、現金として眠っているわけじゃないんですよ。その程度のことは当然ご存知ですよねw?

ついでに、トヨタほど財務的な余裕のない他の大企業はどうしたらいいのかも教えてくだいなw。それとこれ

いま大企業各社は、わが党や労働組合、労働者からの「赤字でもないのに『非正規切り』をすすめるのは違法・不当だ」という批判から逃れるために、軒並み「赤字決算予測」を発表しはじめました。トヨタは2009年3月期の連結営業赤字幅が、これまでの1500億円からさらに数千億円規模に拡大する見通しだと報じられています。

....当然こんなことを言うからには、意図的に赤字決算にしているとおっしゃるわけですな。たいていのメーカーは売り上げが3割も落ちると赤字転落の危険性は高まります。赤字決算をすると当然株価は下がり、資金調達は難しくなります。わざわざ資金調達を難しくする危険を冒してまでも派遣社員を切るなんてメリットは何なんでしょうか?

たけし先生&経営学修士の佐々木憲昭は、キチンと答えるように。ぼくちんの化けの皮を剥ぐようにおながいしますwww