ポスドクなど若手の院卒が食えない件

千葉大学名誉教授の三輪定宣氏は、一九九〇年代の政府の大学院拡充政策によって大学院学生を急増させたが、修学・進路保障を伴わないので当事者に大きなし わ寄せをもたらしたと発言。さらに科学技術政策で、任期後の待遇などの手当をしないまま「ポストドクター等一万人計画」などを推し進め、国の政策が問題を 深刻化させていると指摘。博士課程卒業者の就職率が50%台で、留年や失業者、非正規就職者の累積などをあげ、「若手研究者の研究生活・雇用保障は自助努 力でなく」、国の責任で制度的に改善を、とのべました

実際、ぼくちんも大学院拡充の際、もう働いていたけど、大学院に行ってもいいなと思っていた。幸い、当時持っていた株が投資額の四倍くらいになっていて、売れば下宿しても2年分の学費と生活費くらいは捻出できた。

でもやめた。理由は大学院を出たあとの進路が不透明だったからだ。政策として大学院卒が増えるが、主な就職先である大学は少子化で減っていくのは確実な情勢だったわけで、こりゃ卒業しても仕事がないぞと...実際はあったけど、気がついた時にはもう遅いw

ま、それはともかく大学院に行くくらいの知性の持ち主なら、みんなその程度のことは分かって行っているはず。最悪自分が就職できなくなることもあると覚悟して大学院に行ったはずなのだ。

いわゆる派遣労働者の苦境と、ポスドクなどの研究者の違いはここにある。就職口がなくてやむなく派遣と、自ら食えなくなる可能性を知った上で飛び込んでいった者を同列に見るのはいかがなものか?