志位委員長ら共産党幹部がキヤノン長浜工場を視察

どうせなら、こんな風に出てこいよというのは冗談だけど、ここからまじめモードね。

キヤノンの長浜というと、作っているのはレーザービームプリンタ。キヤノンでレーザーと言えば、工場管理屋はセル生産を連想する。外国に工場が移転していく中、いやいや、生産性をあげれば外国に工場を移さなくていいと1998年最先端の生産方式をいち早く取り入れて成功した工場だ。おそらくセル生産システムが一応の完成を見たのは、冶工具とMo成形の内製が実行された2002年だろう。それが6年でこれなのかと思うと、絶望的な気持ちになる工場屋も多かろう。

なーんてこと書くと、共産党員はこう反論するだろう。「キヤノンは莫大な利益を出しているではないか!労働者への分配を増やす余力はあるのだ」と。

確かに余力はある。しかし考えてみて欲しい。キヤノン本体の2008年第一四半期の決算を見てみよう。世界最高水準の工場など為替の前では無力。為替の動きによっては3カ月で560億円の売上が吹っ飛ぶ。キヤノンと言えども一寸先は闇なのだ。

もう一度書くが、キヤノンの長浜は世界最高クラスの工場だ。それでもなかなか正規雇用を増やせない。そこを増やせと強制する場合、長浜工場が海外に移転しないという保証はあるのか?

志位タンはいいなぁ〜、そんな計算しなくていいから……。