宮本たけし先生、舌鋒冴えてますw

2年前、2006年6月22日の政府「経済財政諮問会議」で、当時の首相で諮問会議議長の小泉純一郎氏は次のようにあからさまに述べました。

  「歳出削減をどんどん切り詰めていけば、やめてほしいという声が出てくる。増税をしてもいいから必要な施策をやってくれという状況になってくるまで、歳出 を徹底的にカットしないといけない…これから歳出削減というのは楽ではないということがわかってくるだろう。今はまだ分かっていない。歳出削減の方が楽だ と思っている。歳出削減を徹底していくと、もう増税のほうがいいという議論になってくる」(詳しくは「経済財政諮問会議」の「会議結果」のページ http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/index.htmlの「第16回会議」をご覧下さい)

 つまり思い切り右のほっぺたをひっぱたいて、「もう右の頬を打つ(福祉・医療切り捨て)のはいやだ、それなら左の頬(増税)にしてくれ」と言いはじめるまで、右の頬を打ってやれと言っているのです。

ほほう、これは面白い。勉強になりましたわ。きっと日本共産党が党費を値上げしたりするときにも使われるんでしょうねぇ、この論理w
でも、さすがはたけし先生、こんなこともおっしゃっています。
では聞きましょう。アメリカには毎年2000億円を超える「思いやり予算」を出しています。5兆円もの日本国民の税金で米軍基地をつくってやろうとしてい ます。5兆円の軍事費は「聖域」のままで、日米軍需大企業から高価な武器を買い続けてやっています。大企業むけの法人税減税はそのままで、大企業やゼネコ ンだけが潤う無駄な大規模公共事業にはいっさい手をつけようともしません。これだけ批判の大きい「道路特定財源制度」でさえ、消費税増税と一体で、「一般 財源にしても予定どおりの道路を建設できるだけの増収を条件に一般財源化」というのですからね。

公共事業は今でも相当削られておるわけで、官需の売上比率が大きかった建設会社は潰れたり青息吐息なんですが……上記の小泉発言との整合性は考えて書きましたか?たけし先生。

続けましょう。

 国民の頬を打つ前に、あなたがたは一度 でもアメリカの頬を打ったことがあるのですか。一度くらい、財界や大企業のほっぺたを叩いてみたらどうですか。そんな恐ろしいことは考えたこともない。と にかく困った時には国民のほっぺただけを叩きまわる、「右がいいか、左がいいか」…これではまともな政治はできません。この真の改革に目を向けられないも のに、日本国民の前途を語る資格はありません。

日本共産党が反対する消費税の導入時には、流通の大企業がもろ手を上げて反対しておりましたが何か?BSEがアメリカで出た時には、あっという間に米国産牛肉を輸入禁止にしましたが何か?

と突っ込みを入れてみましたが、実際のところはいつもの壊れたレコードをくり返し鳴らしているだけなのでしょう。面白い修辞を使うことは考えても、肝心の中身については全く考えない。これがたけし節です。だから宮本岳志Watchはやめられません。