洗脳選挙

無党派の動向が選挙の趨勢を左右すると言われて15年は経っている。今回の都知事選でも、共産党は、いまなお本当の敵の正体を掴んでいない。

こちらでやり玉に上げられている知事たちをそもそも党の枠組みで見ることが間違っている。日本共産党は、無党派が何を求めているのか、無党派に何をアピールしなければならないのか全然分かっていない。だから

 民主党衆院議員から転進した松沢成文・現知事と自民党県連が支援する候補と、「オール与党」が二つに割れた神奈川県。しかし、松沢知事は東京都知事選で 自民支援の石原慎太郎知事を応援し、石原氏が松沢氏を神奈川で応援する“ねじれ現象”まで出て、自民党と民主党が地方政治では一体であることを示しまし た。

なんてことが言える。ねじれているんじゃなくて、それが無党派政治家のやること、政党の枠組のなかでしかモノを考えられない人間には、理解不能のことにゃのだろうなぁ。
無党派政治家は、政党の力を利用する。だから政党の推薦なども受ける。しかしアピールするのは自分であって、政党ではない。

だから無党派政治家は、政党政治家よりもはるかに自分の評判を気にする。政党よりも有権者の見かたに何倍も敏感だ。上記の本は松沢神奈川県知事や上田埼玉県知事の当選に大きな影響を与えた選挙参謀が、実態を解説しているのだが、有権者の意向や希望、そして相手の動向によってどれだれやりかたを変えているのか……いつも変わらぬ「確かな野党」とはえらいちがいだwww

その上で、この本の著者は、選挙のある種の暗黒面から目をそらさない。アメリカと日本の選挙を見渡しながら、これからの選挙はどうあるべきか真剣に考えているところが見える。

だからこそ、いわゆる“地上戦”には弱いと言われても、無党派から支持されたい政治家たちは彼の指導を受けようとする。そして日本共産党の門はたたかない。そして彼らは、共産党候補に何倍も差をつけて当選する。

ま、それはともかく、そうした無党派にウケる政治家たちに、これまで何度屈辱的敗北をさせられただろう?次は負けない、心胆寒からしめてやる、一矢報いてやるという思いがどれほどムダに終わっただろう?

これだけ惨めな思いを何度していてもなお、「敵」から学ばない理由は何なのだろう?

ぼくちん「確かな野党」は世を忍ぶ仮の姿、ホントは「確かなマゾ」なんて言わんだろうな、ヲイ……