全国都道県委員長会議での志位委員長の報告。2ヶ月間党勢が拡大しているのと選挙一ヶ月前と言うので鼻息は荒いようだが、一番大事な無党派取り込み策については全く触れていない。

無党派層の急増――「政治を変えたい」という思いにこたえた働きかけを

 各種世論調査にあらわれているように、いま都市部でも農村部でも、無党派層が急増していることに注目する必要があります。この流れは、安倍内閣の支持率の連続的な低下、民主党も支持率をのばしていないことを考えるなら、貧困と格差の広がりや憲法と平和の危機のもとで、自民党にも民主党にも期待をたくせず、進路を模索する人々が広がっていることのあらわれとみられます。それは全体として「現在の政治の流れを変えたい」という願いをもち、政治変革につながりうる積極的な流れであります。この流れとわが党との共同がすすめばどんな変化が起こるかということは、まだ部分的ですが、さきに紹介した各地の中間地方選挙の経験にもしめされています。


 同時に、そうした広い人々のなかでは、共産党への誤解や、共産党を支持することへのちゅうちょも多くみられることをよくとらえる必要があります。 そういう方々との対話が広がったところでは、福祉の問題や暮らしの問題での要求実現で一致しても、「やっぱり党名を変えたほうがいい」、「北朝鮮をみると 共産主義は信用できないのではないか」などの声も出されます。選挙が本番に入るにつれて、「二大政党の選択」を有権者におしつけるキャンペーンや反共攻撃 が強まることも予想しなくてはなりません。

 こうしたなかで、いま進路を模索しつつある無党派層、他党支持層もふくめ、視野を思い切って全有権者に広げ、党の政策を語り、党の路線や歴史をふ くめ党そのものを語るとりくみを飛躍的につよめ、自力で党躍進の「風」をおこすことが、選挙に勝つうえで決定的に重要であることを強調したいと思います。

これすなわち、今まで通りのやり方をすれば党躍進の風が起こせるということ。無党派層が多いのは安倍内閣も民主党もまだなかった時代からそうだったし、そんな時代から共産党への支持が広がらなかったどころか、ここ数年は惨敗と言ってよい党勢の縮小を経験した日本共産党は、引き続き同じ負け犬路線を続けると言っているとみて差し支えないであろう。

普通なら、少しはやり方を変えようくらいは思うものだが……。