9月4日の罵詈総論で、京都の西本願寺の総御堂に刃物をもった男が侵入したニュースを取り上げました。この男は真宗教団が首相の靖国参拝に反対しているこ とを理由に、暴力に訴えたと報道されていました。しかし、先日ある人物とこのことについて話すことが出来たのですが、蓋を開けてみれば全く違う事情が見え てきました。

伝統的な仏教のお寺の周りというのは、そのお寺に関連する仏具店や宿泊施設が立ち並んでおりまして、ある種、城下町のようになっております。しかし、近年の参拝者の減少により経営が成り立たなくなり、廃業に追い込まれる関連施設が後を絶たないようであります。

廃業するとなると、そこに空き地が出来てしまうわけですが、そうした場合まずお寺がその土地を買い取ることになっているようであります。西本願寺の例ですとそうした土地の買い上げによって、西本願寺の土地というのは拡大する一方のようです。
なぜお寺が土地を買わねばならないかと申しますと、そこに普通の民間企業や民間人が入ってくることは一向に構いませんが、もし違う宗教施設が入ってくると なると、事情が変わってきます。それは自分の城下町に違う大名の城が立つことになり、もともとあった寺側としては非常に困るということであります。しか し、ものには限界というものがありまして、どうしても買いきれない土地というものも出てまいります。

今回の暴力沙汰は、どうやら買いきれなかった土地の所有をめぐる争いだったようで、西本願寺の城下町に新しい宗教施設を建てようとした新興宗教と、自分の 足元に新興宗教が入ってくることを察知した西本願寺との土地の所有権争いで、結局土地を買えなかった新興宗教の側が右翼を使って脅してきた。ということが 実情のようであります。

宗教や右翼が関わった今回の問題ですが、こういった問題をマスコミは躊躇するようでして、はっきり言えば関わり合いになりたくない問題であります。

今回、偶然にも自分がブログに書いた情報の裏側を知ることが出来たのですが、改めて一つの情報や偏った立場からの情報を鵜呑みにすることの危険性を思い知らされた気がしますが、報道されている情報だけでは事実にたどり着けない例としてもう一つ紹介して今日の罵詈総論は終わりたいと思います。


罵詈総論でした。