衆議院が解散されて10日以上経ちましたが、各党の勢いというものが明らかになりつつあります。今回の選挙は短期決戦なので、言うまでもなく出足が非常に重要になってくるのですが、自民党は分裂選挙の危機感からか、出足が早かったように思います。また、自民党執行部は著名人の候補者を小出しに発表しては、マスコミに話題を提供しています。これは「郵政以外の政策を争点にしたくない」という思いからだろうと思いますが、なかなかしたたかな闘いぶりで選挙の序盤線をリードしているようであります。

方や民主党はと言いますと、最初に郵政問題を避けようとしたことが良くなかったようで、序盤で少しで遅れ気味のようであります。また自民党と連立を組む公明党は、時間不足を取り返すために、学会の婦人部を先頭に組織票固めに必死であります。
若干の違いは有れどいずれの政党も、選挙戦のスタートをまずまずの形で切れたようですが、心配なのは共産党であります。他の政党に比べ、マスコミの露出度が少ないわけですから、それぞれの選挙区での活動が重要になってくるわけですが、量的に他の主要政党と比べ、活動量が極端に少ないように思います。

先日も党員の方をつかまえて、そのことを訊ねてみたのですが、その党員曰く「今度は間違いなく負けるだろう」ということでありました。年々高齢化する活動者に加え、最近の選挙での連戦連敗。その責任を取る者もいなければ、方針は相変わらずで、どこに敗戦の原因があるのかも分からない状態では、選挙に力が入るはずもないそうであります。

最初に申しましたように、今度の選挙は短期決戦でありますから、それなりの闘いをしなければならないはずであります。しかし共産党中央委員会を外から見ていますと、いまだに候補者を立てるのか立てないのかハッキリしない選挙区もあるようで、一貫して今までどおりのやり方をやって、敗戦の道を歩んでいるようであります。

おそらく選挙後の総括では、いつもと似たり寄ったりの総括がされるのでしょうが、「負けたのは残念だったが、選挙戦で共産党の主張に大きな共感が寄せられた」的な誰も責任を取らない慰めは党員や支持者は聞き飽きていますし、勝ち負けだけが全てではありませんが、勝負事において勝つこと以上の意味も無いはずであります。

共産党はいつになったら「勝ちにこだわる選挙」をするのでしょうか。

罵詈争論でした。