京大にある石垣を、大学側が撤去するとしたことに反対した学生達が、石垣の上にカフェを作って撤去反対運動を続けてきましたが、先日両者の歩みよりがみられ、みごと問題解決にたどり着いたそうであります。

大学側が歩道が狭くて危ないことを理由に、石垣を取り壊す決定をしたことが事の始まりでありますが、学生達は自分達の意見も聞かず、長年親しんできた愛着のある風景が無くなること、名物となっている立て看板が出しにくくなることを理由に反対したそうです。また、この7000万円もの費用をかけて工事をしたとしても、大学側が言うように交通安全やバリアフリーが実現するとは思えないとしていました。
学生たちの闘いは半年以上も続いたのですが、今月初めの話し合いで、学生側が出した「歩行者が通れる小路を設ける」という代案を大学側が評価し、和解できたそうであります。

闘いの最中、「石垣を実力で占拠するなど支持できない」といった学生側を批判する意見もありましたが、私はこの運動を全面的に支持しております。なぜなら、あくまで大学当局を話し合いの席につかせるために、石垣の上にカフェを開店したからであります。反対のための反対ではなく、お互いが納得できる解決のために、手段として実力行使を用いるのは民主主義の仮面を被った独裁より、よほど民主的であります。

学生たちの目的をしっかり持ったユニークな闘争。大学当局の懐の広さ。どちらを見ても学ぶべきことは多いように思います。

罵詈争論でした。