兵庫県の小学校では五年生になれば、一律に五泊六日で『自然学校』という長期宿泊訓練が学校の授業に組み込まれています。今からさかのぼる事、16年前に県が発表し、実施されてきたこの自然学校には生徒の協調性を育んだり、自然に触れ合う機会を増やしたりと、良い面もあると思いますが、当時の学校現場では保護者や教職員から、不安視する声や反対意見もあったようです。

反対の理由は学習の遅れや、児童にはそれぞれの事情があるにも関わらず画一的な方法が強制されるのはおかしい、といったことでありまして、教師や児童の保護者から不安や問題点を指摘されていたようです。
当時、教職員組合幹部は、組合員の反対意見を押し切る形で事業推進の先頭に立ち、組合員に事業推進の立場に立つように求めていました。しかし、組合西宮支部の青年部・女性部は、押し付け反対の修正案を可決し、組合幹部の圧力にも屈せずたたかったのです。が、教師は保護者の前では一致団結しなければならないので、彼らは最後まで、保護者の前に立って意見を堂々と言えなかったのです。

しかし、学校行事は教師たちで決めて、結果を保護者に伝え子供に与えるものなのか。一度決まったら、おかしいと思っても保護者の前では「一致団結」してふるまい、不安の声には「頑張ります」と笑顔で答え、超人的な努力で行事を遂行していく。これが子供達にとって本当に良い教師なのか。

そんな思いにかられた女性教師がいました。母親でもある彼女は、学校の仮面を被り、わが子たちも縛ってしまうことに躊躇い、自分の良心に従って保護者の前で反対意見を表明しました。

校長の刺すような視線。うつむく同僚たち。足が震え、声は裏返るほどの緊張だったそうです。しかし、学校のことを保護者と一緒に考えてくれる教師の出現に、手を差し出してくれる保護者や仲間たちも発見しました。

上級機関の決定に一致するように求められる共産党。民主団体の中でも党員は一致団結しなければなりません。そこには良心など二の次であります。今日の学校の先生の話は以前赤旗に掲載されていたものでありますが、謝罪の下手な共産党が自分たちのやり方の誤りを、こっそり認めたということでしょうか。

罵詈争論でした。