1922年 イタリア・ファシスト党がミラノで初の大示威行進を行う。

「ファシズムのバイブルといえるものはない。かの『わが闘争』でさえもが、ナチズムの旧約聖書でしかなかった。」(アンリ・ミシェル『ファシズム』)

ファシズムの定義は、いまだに議論のあるところだが、ファシズムが、そもそもイタリアでうまれた現象であることには異論は出ないだろう。その語源であるイタリア語のファッショ fascioは、人々の意思を一本にまとめて束ねることに由来する。1925年のムッソリーニの演説は、ファシストの哲学を端的に示している。

"Tutto nello Stato, niente al di fuori dello Stato, nulla contro lo Stato"
(すべてを国家のもとに、国家の外にいるもの、国家に反するものがいてはならない)

「国家」とはいわず、「護憲」「反戦」「平和」といいかえてはみたものの、嫌われてしまうのが、共産党をはじめとした左翼ということになるらしい。